10月31日、北杜市いこいの杜コミュニティーパークにて、上野原中学校2年生の校外学習の一環として「モノづくりを通しての国際貢献」をテーマに体験講演会を行いました。
講演では、これまでの経験やものづくりを通じた国際協力の現場で感じたことを交えながら、「何をやるべきか」「何をしたいか」をわかっている人は強いことを強調し、目的意識を持つことの大切さについてお話ししました。目的意識は人生の軸となり、その軸をしっかりと持つことで、人はどんな困難にも立ち向かう力を得ることができます。
生徒の皆さんは真剣な眼差しで耳を傾け、自分の将来を見つめ直す姿が印象的でした。
今回の校外学習は、「働くことの意義」や「生き方」について考えることを目的として行われました。社会で働く人々の姿勢や、仕事に向き合う誠実さ、そして人と人とのつながりの大切さに触れる機会となったことと思います。
また、普段の学校生活とは異なる環境での体験が、社会のルールを学び、思いやりや感謝の心を育てるきっかけになってほしいと願っています。
「モノづくり」というテーマを通じて、日本の技術や精神が世界の中でどのように活かされているか、そして国際社会で求められる人間力とは何かについてもお話ししました。
この講演が、生徒の皆さんにとって自らの目標を見つめ直し、目的意識を持って歩み出す第一歩となれば嬉しく思います。
今後も、次世代を担う若者たちの学びや成長を応援し、ものづくりを通じた国際貢献と平和活動に取り組んでまいります。
(写真下に生徒の感想文を追記しました)
上野原中学校の生徒の皆さんから、講演会を聞いての感想をたくさんいただきました。
一人ひとりが、地雷やモノづくり、国際貢献について感じたことを自分の言葉で丁寧にまとめてくれています。
どの感想にも、平和を願う気持ちや未来に向けたまっすぐな思いが込められていました。
その中から、いくつかの感想を抜粋してご紹介します。
○「地雷の多さと雨宮さんの行動に驚いた」
世界では、毎日のようにたくさんの地雷が埋められ続けていて、何千万個もの不発弾が残っていることに、とても驚きました。
子どもたちにも大きな被害が出ていることを知り、雨宮さんがずっと活動を続けている姿に感動しました。
自分も雨宮さんのように、人のために動ける人になりたいと思いました。
○「戦争の現実と不発弾の恐怖を知り、平和のありがたさを感じた」
戦争が終わって何十年たっても、地雷が残ったままの国があると聞いて、とても怖いと思いました。
日本では平和に暮らしているけれど、世界には今も危険の中で生活している人たちがいることを知り、あらためて平和の大切さを感じました。
○「人のために作る技術と、兵器の違いに衝撃」
本来、機械や技術は人を助けるためのものなのに、戦争では兵器として使われてしまうことを知ってショックを受けました。
戦争では関係のない民間の人たちまで傷ついてしまうことを知り、悲しくなりました。
将来は、人の命を守れるようなものづくりができる人になりたいと思いました。
○「地雷原近くで暮らす子どもたちの現状と、希望ある未来を感じた」
地雷の近くで生活している子どもたちが、どれほど危険と隣り合わせなのかを知り、とても胸が痛みました。
でも、雨宮さんたちの活動のおかげで、安心して笑える子どもたちの姿を見て、希望を感じました。
もっと地雷について知りたい、学びたいと思いました。
○「『やりたくないことは無理にやらなくていい』という言葉に救われた」
雨宮さんが話していた「やりたくないことは無理にやらなくていい」という言葉に、とても励まされました。
無理に頑張らなくても、自分のペースで少しずつ前に進めばいいんだと気づきました。
そして、地雷除去という危険な仕事に挑む雨宮さんの“やろう”という強い気持ちに心を打たれました。
○「技術者としてのモノづくりの使命を感じた」
雨宮さんが言っていた「技術者はモノづくりの挑戦者であり、モノづくりへの愛が大事」という言葉が心に残りました。
地雷除去の機械をつくることは、世界の人たちの命や生活を守ることにつながる、とても大切な仕事だと感じました。
兵器とは違う、人を助けるための技術があることを知り、モノづくりの意味をあらためて考えました。
